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『いいトコ探し×ひらめき』。売り上げUPの仕掛け人、秋元祥治さんが「自社を伸ばすプログラム」をナビゲートします

会社を伸ばすために、売り上げアップを目標に掲げるファミリービジネス経営者は少なくありません。でも、資金が少なかったり、人手が足りなかったりでできることには限界があります。

リファラバのナビゲーター、売り上げアップの仕掛け人、秋元祥治さんは愛知県岡崎市の「岡崎ビジネスサポートセンター」(オカビズ)を2013年にセンター長として立ち上げました。

「自社を伸ばすプログラム」のナビゲーター、秋元祥治さん=本人提供
「自社を伸ばすプログラム」のナビゲーター、秋元祥治さん=本人提供

秋元さんの経営相談の真骨頂は、お金をかけずに「ひらめきと工夫」で売り上げアップを支援するところにあります。

オカビズでは、成果が出るまで継続的にサポートしており、8年間で3000社、2万件を超える相談が殺到。1カ月先の相談まで予約が埋まるほどの盛況ぶりです。リファラバでも皆さんの会社を伸ばす「はじめの一歩」のお手伝いをしていただきます。

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に課題や興味を感じている方々にお薦めです。

「ひらめきと工夫」で売り上げアップ、行列のできる中小企業相談所

秋元さんは2013年に岡崎市の施設として立ち上がったオカビズのセンター長(現在はチーフコーディネーター)に就任。主に市内事業者を対象に、相談は1回1時間で、何度でも受け付けています。過去に岡崎市が実施した利用者アンケートでは、利用した企業の7割が「売り上げが上がった」「上がる見込み」と回答するなど驚異的な実績を誇っています。

岡崎ビジネスサポートセンター=本人提供
岡崎ビジネスサポートセンター=同センター提供

秋元さんはどのような考え方で相談者の課題を解決しているのでしょうか?

秋元さんは、その秘訣(ひけつ)について「その会社の『いいところ探し』をして、そこをいかした展開をひらめきと工夫で支えること」と明かします。

初回の相談では、1時間のうち大半を業務内容や経営者の人物像、キャリア、会社の歴史、顧客層、これまでの仕事に対する評価といったさまざまな角度から深掘りすることに使います。

「常日ごろ当たり前のようにやっているがために、自社の良さに気づいていなかったり、業界の常識にとらわれて、その良さがよくわからなくなったりしている方が非常に多い。事業を続けてきている会社には必ず強みがあるはずです。私たちはその強みの源泉を時間をかけて見つけて、『会社の魅力の代弁者』になるつもりで話を聞かせてもらいます」

その結果、経営者が考えてもみなかった「会社のいいところ」が見つかり、「売り上げアップの種」になるのだそうです。

リファラバ(Refalover)は、
Re:もう一度、地元の(region)
Fa:ファミリービジネスの価値を
Lover:愛を持って高め合う人たち(の場)

という意味を込めています。
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起業経験、地元密着――ひらめきのルーツ

コンサルタントのようにフレームワークなどを使って企業を分析してアドバイスを伝えるだけではなく、企業の「いいところ探し」をベースに、ひらめきと工夫で具体策を提示し、伴走してサポートしていくことが秋元さんの強みです。

多くのファミリービジネス経営者が企業の売り上げアップに頭を抱える中、なぜ、秋元さんは売り上げアップに直結する具体策を提案できるのでしょうか。そこには起業経験や地元密着といった秋元さんがこれまで積み上げてきたキャリアが背景にあります。

G-net時代の秋元祥治さん=本人提供
G-net時代の秋元祥治さん=本人提供

秋元さんは早稲田大学在学中の2001年、出身地の岐阜市で人材育成を軸に地域活性に取り組むNPO法人「G-net」を創業しました。

G-netは、地元の中小企業と学生をマッチングし、長期インターンシップを通じて新規事業を生み出す支援を行いました。そのビジネスモデルは、2009年に経済産業省の「ソーシャルビジネス55選」に選ばれ、現在では全国で使用される高校「政治経済」の教科書にも掲載されています。

人材を地域活性のテーマに置いたことについて、秋元さんは「地域を元気にするには『人』が必要です。でも、地域で経済がしっかりと回らないと定住率は上がりません。このため、G-netでは、自ら手を挙げて行動できる人材を中小企業の右腕として育てあげる取り組みを行ってきました」と説明します。

単に経営者と学生だけを集めてマッチングを行うのではなく、よりよい機会にするために、G-netでは、会社の「いいところ探し」を行うこと。そして、その会社で若者がどのように活躍していけるか、プロジェクトの道筋も一緒に描くことで、効果的なマッチングを行い、地域で経済がしっかり回ることを目指してきました。

G-netは2017年に代表を事業承継しましたが、秋元さんはこうした地元密着の活動に取り組んできました。オカビズの立ち上げにあたっては、当時、傑出した成果を上げていた経営相談所に弟子入りし、ノウハウを学びました。こうした背景があるからこそ、秋元さんは売り上げに直結する具体策を提示することができるのです。

末端下請け工場が3カ月で新規受注2000万円達成

実際に秋元さんやオカビズが、どんな知恵出しによる売り上げアップの支援をしてきたかをみていきましょう。

5年ほど前、板金部品加工の町工場の経営者がセンターを訪れました。従業員十数人で、事業は自動車関連の下請けが100%。持ち込まれる仕事は納期が「3日」などと極端に短く、他社がやりたがらない難しい加工が持ち込まれる「末端下請け」で、利益はほとんど残らなかったそうです。

この会社から持ち込まれたのは、下請け仕事からの脱却を図るため、「一般消費者向けの新商品を作ったので相談に乗ってほしい」というものでした。相談相手の希望に沿うのであれば、作った新商品をどう売るかというマーケティング的なアドバイスをするところですが、オカビズの手法は違います。

経営者から会社の状況を徹底的に聞き出したところ、この会社は高い精度が求められる自動車業界の下請け仕事で、設計から加工、仕上げまでを一貫して短い納期で請け負っていたことが分かりました。どこの会社もやりたがらない難しい仕事を短期で完成させる高い技術力がこの会社の「強み」だったのです。

オカビズではこうした強みを徹底的に褒めたそうですが、社長はこれまでそんな強みを意識したこともなく、驚いた様子だったそうです。もともとは、一般消費者向けの商品作りの相談でしたが、今の仕事を自動車関連以外にも広げることで売り上げアップを図ることを提案しました。

オカビズの提案で出来上がったのが最短72時間というスピードをウリにした「試作部品の難加工エクスプレス便72」と名付けたサービスでした。この町工場は下請け仕事ばかりだったためにホームペーシを作っておらず、無料のホームページサービスを利用した情報発信の支援も行ったそうです。

試作部品の難加工エクスプレス便72=本人提供
試作部品の難加工エクスプレス便72=岡崎ビジネスサポートセンター提供

すると、センターへの相談から3カ月後、異業種の最大手企業から約2000万円の受注が舞い込みました。メーカーからの直接受注だったため、これまでの下請け仕事と比べて利益率はほぼ倍に。その後も継続した受注につながっているそうです。

当人にとっては当たり前で気がついていなかった、しかし、もともと持っている高い技術力を見える化することで、お金をかけずに売り上げアップを実現することに成功しました。

秋元さんだけが気づいた老舗写真館の潜在顧客

もう一つの事例をご紹介します。当時、78歳と72歳の姉妹が経営していた創業60年超の写真館の相談です。写真館は通常、お宮参りや七五三、成人式が大きな売り上げの柱ですが、ホタルヤは若いスタッフもおらず、昔ながらの店舗。新興チェーンの写真スタジオに顧客を奪われていました。

売り上げの減少で廃業さえも考えていた写真館。秋元さんは、業務内容や経営する2人の人物像などについて、じっくりと聞き出します。

すると、妹さんが50年前に東京のある芸大の写真学科を卒業したり、姉も著名写真家と合同展をするなど、写真館の「いいところ」が姉妹の写真撮影技術の高さにあると導き出しました。

「誰が姉妹に写真を撮ってもらいたいか」。終活する高齢者が増えていたこともあり、秋元さんは「むしろ高齢なのが強みです。生前遺影撮影サービスをやりましょう」と提案しました。顧客ターゲットを姉妹と同年代の高齢者に定め、腕が確かな同年代のカメラマンと昔話をしながら撮影すれば、最高の表情の写真が撮れる、秋元さんはそう考えました。

経営相談に乗る秋元祥治さん=本人提供
経営相談に乗る秋元祥治さん=本人提供

狙いは的中し、写真館は忙しくなりました。写真館が繁盛する様子を新聞やテレビがニュースで伝え、ついにはドキュメンタリー番組にもなり、県外からもお客さんが来るようになったそうです。

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