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家業をもっと自分ゴトに。家業持ちの運営メンバーが語る「家業エイド」サービス拡充の裏側

家業をもっと「自分ゴト」に。家業を思う人たちによる相互扶助プラットフォーム 「家業エイド」(運営元・エヌエヌ生命保険)は、そんな思いを込めて、リニューアルを進めている。

家業を継ぐかもしれない「家業持ち」だけでなく、その周囲の人々や専門家も巻き込んで、みんなが「自分ゴト」として家業の課題を解決していく。家業エイドで広報を担当する鈴木智絵さんに詳しく聞きました。

家業エイドの始まり

家業エイドは2018年、家業を継ぐか継がないかの二者択一ではなく、得意なことを生かして家業を手伝ったり、家業をベースに自分の事業を立ち上げたり、それぞれのやり方で「自分らしく家業とつながる」をコンセプトに、前身となる取り組みが始まった。

その後、新型コロナウイルス禍で中小企業の経営環境が悪化する中、家業エイドは家業持ち専用の独自SNSを含む、相互扶助プラットフォームを開設。家業持ち同士がつながり、互いにアイデアを持ち寄り、共創事例が生まれるコミュニティーに発展して、現在では約1万人の会員を数えるまでになった。

今、なぜリニューアルなのか

そして、今なぜリニューアルなのか。鈴木さんは「家業エイドを運営している中で、家業持ち同士のつながりをつくり、共創事例が生まれるところまではきましたが、一方で家業持ちだけでは解決できない課題があることに気づかされたのです」と話す。

例えば、家業をしっかり経営していくためには、継いだ人の周囲にいる兄弟・姉妹、親戚、パートナーからの理解やサポートが必要な場面がある。壁にぶつかった時、悩んでいる時に相談に乗ってもらったり、親世代と経営方針で意見が食い違った時に間に入ってもらったり。

自分は継がなかったとしても、家業を「自分ゴト」と捉えて関わり続けてくれる兄弟・姉妹、親戚、パートナーが増えれば、家業を支える家族のエネルギーを増すことができる。

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もう一つは、信頼できる支援者とのつながりが求められているということ。家業を継いで初めて、予想以上に事業の状態や財務が悪化していたことに気づくケースは少なくない。家業を「自分ゴト」と捉えて行動してくれるプロフェッショナルと知り合い、助けを借りることができれば、家業経営をより強くすることができる。

家族や親戚の中で、同時に広い世の中で、家業を「自分ゴト」と捉えてくれる人々を増やしていく。そんなコンセプトで、7月末まで段階的に進められているリニューアルは、3本柱から成り立っている。

家業エイドのリニューアルを紹介するウェブページ
家業エイドのリニューアルを紹介するウェブページ

リニューアルの3本柱

①独自SNS「えんがわ」
 身の回りで起きた日常のささいなことをぼそっとつぶやいてみるもよし、だまーって眺めているもよし。だれかの日常が安心をくれる、発見をくれる、いつでもふらっと気軽に立ち寄れる、そんな縁側のような場所。

②コミュニティーサイト「名称:近日公開」
 家業のはなし。キャリアのはなし。親子のはなし。お金のはなし。人生のはなし。ひとりで悩んでいたことを、同じ境遇の仲間や先を歩く先輩と対話したり、多様な視点を得たりできる、良き仲間と出会える場所。

③伴走支援型コンシェルジュサービス「名称: 近日公開」
 事業としての家業、個人としての自分。「家業」にまつわる課題は多面的。挑戦を支えてくれるサポーターたちと、複雑に絡み合う糸を解きほぐしながら、家業の未来を創り出していく場所。

まずはSNSで多くの人々に家業の日常に触れてもらう。そして、同じ悩みを持つ人々がコミュニティーサイトでつながりを育み、さらに具体的な課題解決のために伴走支援型コンシェルジュサービスへと進んでいく。リニューアルの3本柱は、家業を「自分ゴト」と捉えてくれる人を増やすことを目指している。

鈴木さんは「これまでのコミュニティー運営から、課題解決へと踏み込んだサービスを提供していくことになります。家業を継ぐ本人だけでなく、継がなかった家族、家業をサポートできる外部の支援者といった、家業にまつわる関係人口、ステークホルダーをどんどん巻き込んでいき、より広がりのあるサービスにしていきたい」と考えている。

家業への思いを語る鈴木智絵さん(右)と梅田裕介さん
家業への思いを語る鈴木智絵さん(右)と創設メンバーの梅田裕介さん

「自分ゴト」のサポートが家業を強くする

そんな鈴木さんも、実家はキッチンや浴室などの住宅設備業を営む家業持ち。きょうだい4人のうち、誰が家業を継ぐのか。最終的には長兄が継ぐことになったが、「海外で経験を積みたい」という自分の夢を曲げてでも「自分が継がないといけないのではないだろうか」と悩んだ時期もあったという。

しかし、当時、家族を除いて、親身になって相談に乗ってくれる相手を見つけることは難しかった。

「私のように家族の内側だけで悩んだ結果、廃業を選択せざるを得なくなっている人もたくさんいます。家業エイドを通じて、『自分ゴト』として家業に関わってくれる家族や友人、支援者を増やしていけば、救われる家業持ちはたくさんいます。あなた自身、あなたの周りにいる友人たちが、それぞれの形で家業に関わっていく世界を作っていきたい」
 
家業エイドのリニューアルについて、詳しくはこちらから。

▼ Refalover(リファラバ)とは?

リファラバ(Refalover)は、
Re:もう一度、地元の(region)
Fa:ファミリービジネスの価値を
Lover:愛を持って高め合う人たち(の場)
という意味を込めています。

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